Sass を使わずに CSS をネストさせる
CSS Nesting とは
CSS で Sass や Less のような入れ子構造での記述を可能にするものです。
例えば
このような HTML に CSS を当てる場合、
これまでは親子関係にあるセレクタでも上記のように同じ階層に書いていましたが、CSS Nesting を使うと次のような記述ができるようになります。
セレクタの階層構造がネストによって表現され、適切に利用することで保守性が高まります。
ネストの記法
Sass を書いたことがあれば、基本的には同じようにネストして書くことができます。
クラスや ID を選択するセレクタの場合
冒頭で書いたような記法がスタンダードですが、Nesting Selector である &
を Prefix として付与できます。
main
, h1
といった要素を選択するセレクタの場合
要素をネストする場合は &
を付与したうえで選択します。
このような HTML に CSS を当てる場合、
このようにすることで、.container
の子要素である h1
をスタイリングできます。
一部のブラウザでは CSS Nesting のサポートが進んでおり、次のように &
なしで要素を選択できます。
12/19 時点でサポートを開始したブラウザとバージョンは次の通りです。
- Chrome 120(2023/12/8~)
- Safari 17.2(2023/12/11~)
- Firefox 117(2023/8/29~)
+
, ~
, >
といった結合子を使って選択するセレクタの場合
このような HTML の場合で、.container
の子要素の .container__text
のみ選択したい場合は次のように書くことができます。
:
や疑似要素 ::
を使って選択する場合
擬似クラス Sass と同様に &
に連結することで選択できます。
has()
は本日 12/19 に Firefox 121 でサポートが開始されたことにより、すべてのモダンブラウザで利用できるようになりました。
このような関数擬似クラスを利用する場合は次のように書くことができます。
サポート状況
https://caniuse.com/css-nesting